介護事業所のホームページと誇大広告。

医療機関のホームページに関することで、次のような指針が示されたので掲載します。

医療機関のホームページで指針- 誇大表現、優位性示す内容はダメ

 厚生労働省はこのほど、医療機関のホームページに関するガイドラインを公表した。虚偽や誇大表現があったり、他との比較で優位性を示したり、科学的な根拠に乏しい情報によって不安をあおり、受診に誘導するような内容は、掲載しないよう求めている。

 医療では、不当な広告に誘引され、不適切なサービスを受けた場合の被害が大きいことや、極めて専門性が高いサービスであるため、事前に判断することが困難だ。
このため、広告については、医療法に限定的に認められた事項以外は禁止されている。

 しかし、インターネットが一般的となり、美容医療サービスなど、自由診療を行う医療機関において、ホームページの掲載内容と、受診時の説明や内容が異なるなどのトラブルが生じていることから、今回ガイドラインが策定された。
 公表された「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針」は、原則としてホームページを規制対象とみなさないものの、不当に国民、患者を誘引する虚偽、誇大な内容を掲載すべきではないとしている。
 対象となるのは医療機関のホームページ全般で、そこに勤務する医師の個人ブログなどは当てはまらないが、リンクやバナーが張られ、医療機関のページと一体的に運営されている場合などは、不当に誘引しないよう配慮を求めている。
 指針では、ホームページに掲載すべきでない事項として、▽内容に虚偽があったり、客観的事実であることを証明できないもの▽他との比較により優位性を示そうとするもの▽内容が誇大なものや医療機関にとって都合が良い情報などの過度な強調▽早急な受診を過度にあおる表現や費用の過度な強調▽科学的な根拠に乏しい情報に基づき、不安を過度にあおるなどして、受診や手術・処置などへ不当に誘導するもの―などを挙げている。
 例えば、加工や修正を行った術前・術後の写真や「○%の満足度」など根拠を明確にせず示すことなどは、虚偽にわたるものとして、掲載しないよう求めている。
 また、「○○の治療では、日本有数の実績を有する病院です」などと、他の医療機関と比較し、自分たちがより優れていることを示す表現も、仮に事実だとしても、患者などを誤認させ、不当に誘引するおそれがあるため、掲載すべきでないとしている。
 また、手術・処置の効果や有効性を強調したり、医療機関にとって都合の良い体験談などを強調したりすることも、避けるよう求めている。
 このほか、「期間限定で○○療法を50%オフで提供しています」などと、早急な受診などを過度にあおったり、科学的根拠が乏しい情報で、不安をあおって、受診や処置に誘導したりすることも掲載すべきでない内容として挙げられている。
 自由診療を行う医療機関に対しては、通常必要とされる治療内容や費用、治療のリスクや副作用などを、ホームページに掲載するよう求めている。

誇大広告や虚偽を禁じることは当然ともいえますが、
他の機関と比較しての優位性を示そうとしたり、
価格を強調するものを禁止したり、不安をあおって受診につなげる行為を禁止するなど、
よく見てみると、一般的な感覚からすればかなり厳しい基準になっていると思います。
もちろん社会保障費が使われているわけですから、公共サービスとしての位置づけはわかりますが、
医療機関はいったい何を差別化していけばいいのかという疑問も起こります。

テレビをつければ、毎日のように、健康への不安をあおるような番組が垂れ流し状態で流れ、
名医といわれるような医者がでてきて、根拠などをならべています。

ホームページに訪れる人は、あくまでその治療であったり受診であったりといった意図をもって訪問するのですが、
テレビなどのマスメディアは意図をしないでもそれを見るわけですから、どう考えてもマスメディアの方が問題あると思います。

医療機関に、どんな実績があって、どんな疾患に強みがあるかは、
病院選びをするうえでとても重要な要素だと思いますし、
それを公表する場所としてホームページが適していないという意見には同調しかねます。

これは、介護事業所のホームページにも置きかえて考えることができます。
事業所は様々な創意工夫で特色を打ち出しており、
運動機能の改善結果や顧客満足度、利用者の声などもホームページに掲載している事業所も多いと思います。
そうすることで、事業所の特色がわかり、マッチングをするための重要な情報になります。
これを誇大広告というのであれば、利用者は何を判断してサービスを選べばいいのでしょうか。

介護サービス情報公表制度のホームページがリニューアルしましたが、非常に残念なことに、問題視されていた内容を一切見ず書式の有り無しだけで評価されるような項目をわざわざレーダーチャートにするというまった、無意味で誤解を招く表現をしていますが、
またこれの問題についてはいつか機会を見つけてブログに書きたいと思っています。

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