ケアマネ営業はプル型最強説!選ばれる介護サービスの集客戦術

ケアマネ営業、頑張っても成果が出ない理由

「最近、ケアマネに営業しても、反応が薄い」
そう感じている事業所は多いと思います。

昔は、足を使って顔を出し、関係を作っていくことが営業の基本でした。
ケアマネに覚えてもらい、利用者の紹介につなげる。
それが王道でしたが、今は同じやり方では成果が出にくくなっています。

理由のひとつは、ケアマネの立場が変わってきたことです。
いまのケアマネは、特定の事業所に偏らず公平・中立に対応することを求められています。
同じ事業所ばかりを紹介していると、「集中減算」の対象になる可能性があるため、
複数の事業所を比較して、根拠を持って紹介する流れが一般的になりました。

そのため、営業で話をしても「今そういう利用者さんいないんです」と言われることが増えています。
これは断り文句ではなく、実際に“いない”のです。

ケアマネが新しい事業所を探すのは、新規のサービス調整と、利用者の状態が変化した時だけ。
たとえば、半日のリハビリを希望する人の相談があったら
「機能訓練メインの短時間デイサービス」を探す。
精神疾患を持つ方の支援が必要になってから
「精神疾患に特化した訪問看護」を探す。
そんなタイミングよく、営業の訪問とケアマネのニーズが重なることはほとんどありません。

つまり、プッシュ型営業では「タイミングの壁」を永遠に越えられないのです。

いまの営業で成果を出すには、
必要な時に、必要な人に、見つけてもらう仕組みを持つこと。
これが、いま介護事業で注目されている「プル型最強」の理由です。

プッシュ型とプル型 介護営業の構造はこう違う

まだ「足で稼ぐ営業」を続けていませんか

介護業界では長く、営業といえば「訪問して顔を出す」ことでした。
ケアマネに直接会って挨拶をし、パンフレットを渡し、空き情報を伝える。
こうした人と人の関係を築く営業が中心で、成果にもつながっていました。

しかし、ケアマネの働き方や制度、IT環境が変わり、状況は大きく変わっています。
公平・中立の立場を保つために、お決まりの事業所に、という判断はしづらくなりました。
また、業務量が増えており、営業の対応に時間を割けないケアマネも多い。
いくら頑張って訪問しても、結果につながらない理由はここにあります。

「探される営業」への転換

一方で、ケアマネ自身の行動も変わっています。
いまのケアマネは、必要な時に自分で情報を探します。
利用者の状態や希望に合わせて検索したり、
介護サービス情報公表システムを見たりして、最適な事業所を探しています。

ケアマネが必要になった時に見つけてもらう。これがプル型営業です。
営業の主導権を相手に渡す代わりに、必要な瞬間に見つけてもらえる状態をつくる。
そこが従来との大きな違いです。

プッシュ型とプル型の比較

観点プッシュ型営業プル型営業
主な手法訪問・電話・FAX・チラシホームページ・検索・口コミ・情報公表
主導権事業所側ケアマネ・利用者側
成果が出るタイミング営業とニーズが重なった時だけケアマネが必要な時いつでも
信頼の得方人間関係を通じて情報の透明性と実績で
コスト時間・人件費がかかる初期整備の後は自動的に機能する
継続性担当者依存仕組み依存(誰でも引き継げる)
弱点タイミングが合わない・属人化仕組み整備に時間がかかる

今の介護現場に合うのはどちらか

ケアマネが公平・中立な立場で情報を比較する今の仕組みでは、
「押して伝える営業」よりも「探された時に届く営業」が自然です。
タイミングに左右されず、担当者の努力だけに頼らない。
それが、いま介護事業で成果を出している「プル型営業」の強さです。

ケアマネが“探す瞬間”に見つかる仕組みをつくる

ケアマネが事業所を探す瞬間とは

利用者の相談によってケアマネが事業所探す、その条件はいつも具体的です。

  • 家族の都合で、日曜日にデイサービスを利用したい
     →「日曜日に営業している一日型のデイサービス」を検索
  • 脳梗塞による言語障害で、言語聴覚士(ST)によるリハビリをお願いしたい
     →「言語聴覚士を配置している訪問看護・訪問リハビリ」を探す
  • エレベーターのない団地、家族が不規則勤務で小規模多機能への移行が必要
     →「階段の送迎対応が可能な小規模多機能」を調べる

こうした瞬間が来たとき、
ケアマネはまず自分の知っている範囲で情報を思い出します。

頭の中に事業所がひとつ、ふたつ。見つかるかもしれません。
経験が豊富なケアマネや多数のケアマネが在籍している事業所であれば情報の引き出しも増えます。
しかし、ケアマネは、利用者に複数の候補を提示して選択してもらうということがルール化されています。他に該当する事業所がないか、記憶をたどります。

それで見つからなければインターネットを使います。
キーワード検索やGoogleマップ、介護サービス情報公表システムなども活用し情報を探します。

つまり、営業で訪問しても、ケアマネが探すタイミングと合わなければ意味がない。
逆に、検索で情報が出てくれば、営業をしていなくても比較の候補に入ります。
この“タイミングを選ばない構造”こそ、プル型営業の最大の強みです。

ケアマネが情報を探すときに見る場所

情報源目的事業所側が整備すべきポイント
Google検索・マップ利用者宅を中心に対応できそうな事業所を探すマップ情報にホームページへのリンクを掲載
介護サービス情報公表システム基本情報・加算の確認ホームページリンクを登録、最新情報を維持
口コミ・紹介実際の印象・対応の良さを確認利用者や家族の声を丁寧に反映
ホームページ事業所の雰囲気・専門性を判断写真・対応範囲・加算・特色を明記

ここで重要なのは、
どの情報源を見ても「内容が一致している」ことです。
Googleの営業時間とサービス情報公表システムの情報が違っていたり、
ホームページの更新が止まっていたりすると、
ケアマネは不安を感じ、別の事業所を選びます。

見つけてもらうために必要な考え方

営業をかけるよりも、情報を整える。
これが、今の介護営業の基本になりつつあります。

  • 地域+サービス名+特徴で検索されるようにページを作る
  • 最新の空き情報や取り組みを定期的に発信する
  • 写真やスタッフ紹介で「人が見える」安心感を出す

情報を探している人に対して、
「この事業所なら安心だ」「利用者の要望にぴったり合っている」と感じてもらえるかどうか。
それが、紹介につながる最初の一歩です。

プル型営業を実現する3つの集客戦術と成功ステップ

ケアマネが情報を探す時代において、営業の主戦場は「対面」から「検索」へ移っています。
ここでは、事業所がプル型営業を実現するために取り組むべき三つの基本戦術と、継続的に成果を出すための流れを整理します。

ホームページを整える

プル型営業の中心はホームページです。
ケアマネが検索して最初に確認するのは、事業所の公式サイト。
ここで印象が決まります。

  • 地域名+サービス名+特徴で検索されるようにページを構成する
  • 事業所概要だけでなく、具体的な取り組みや得意分野を記載する
  • 写真やスタッフ紹介を掲載し、現場の雰囲気を伝える
  • スマートフォンで読みやすいデザインにする
  • SSL(暗号化通信)対応で信頼できるサイトにすることは最低限必要

また、古い情報やレイアウトのまま放置されているホームページは、それだけで信頼を損ねます。
見た目だけでなく、内容の更新が定期的に行われていることが、信頼につながります。

Googleビジネスプロフィールを活用する

利用者宅からの距離を含めて事業所を探す場合もあるため、Googleマップを活用することもあります。
情報が正確で写真が整っているだけで、印象が大きく変わります。

  • 営業時間、連絡先、サービス内容を最新に保つ
  • 施設の外観や活動の写真を追加する
  • 口コミには必ず返信し、誠実な対応を見せる
  • サービス種別のキーワードを必ず情報に含める
  • ホームページへのリンクを設定して、次の行動へつなげる

Googleマップでの情報整理は検索エンジン上位表示への効果もあるため、適切に整えておきましょう。

介護サービス情報公表システムを整備する

サービス情報公表システムもケアマネにとって重要な情報源のひとつです。
ここにホームページへのリンクを登録していない事業所は、ただそれだけで選ばれにくくなります。

  • 人員体制や加算などの事業所情報を最新の状態に保つ
  • ホームページリンクを必ず登録する

利用者の平均介護度や加算など、サービスを紹介するにあたって重要な情報が含まれています。更新時以外にも情報修正はできるので、事業所の状況が大きく変わるタイミングがあれば情報を修正しておきましょう。

成功のためのステップ

プル型営業は、一度整備して終わりではありません。
情報を更新し続けることで信頼が積み上がり、紹介につながります。

  1. 現状を把握する(検索結果、マップ、情報公表の内容を確認)
  2. ホームページとGoogleプロフィールを整備する
  3. 定期的に情報を更新し、現場の動きを伝える
  4. アクセス数や問い合わせの変化を見ながら改善する

介護事業の営業の仕組み化。
その中心にあるのは、やはりホームページです。
古いホームページは、動かない営業担当と同じ。
アクセスが少ない、必要な機能を満たせないということであれば、
必要なタイミングでリニューアルも検討しましょう。

まとめ 営業を仕組みで動かす時代へ

ケアマネ営業は、もはや「押して伝える」時代ではなくなりました。
制度の変化により、ケアマネは公平・中立な立場で情報を比較し、根拠をもって紹介することが求められています。
そのため、営業の努力だけでは届かない層が確実に増えています。

いま成果を上げている介護事業所は、情報を整え、発信し、探されたときに見つかる仕組みを持っています。
プル型営業とは、信頼を基盤とした「営業の自動化」。
そして、その中心にあるのがホームページです。

ホームページは、事業所の理念や取り組みを伝えるだけでなく、
ケアマネや家族が安心して連絡できる入り口になります。
24時間働き続ける営業担当であり、信頼を築く土台です。

もし古いままのサイトを使い続けているなら、
それは知らず知らずのうちに、チャンスを逃しているということ。
リニューアルは見た目を変えるためではなく、
これからの営業を再設計するための第一歩です。

公平性の時代に必要なのは、人の努力ではなく、仕組みの整備。
ケアマネが探すその瞬間に、あなたの事業所がそこにあること。
それが、これからの介護事業にとって最も確実な営業力になります。

もし、今のホームページが集客につながっていない・・・と感じたら、一度私たちウェルコネクトに相談してみてください。
無料ウェブ診断も行っておりますので、どうぞお気軽に。

介護福祉のウェブ制作ウェルコネクト

編集:
介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト編集部(主任介護支援専門員)

ケアマネジャーや地域包括支援センターなど相談業務に携わった経験や多職種連携スキルをもとに、介護福祉専門のウェブ制作ウェルコネクトを設立。情報発信と介護事業者に特化したウェブ制作サービスとAIを活用した業務改善提案を行う。

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