GoogleのNotebookLMというツールについて、以前にも紹介しました。
ユーザーが渡した資料をAIが深く理解し、資料に関する質問を投げかけられたら資料をもとに回答してくれるというAIです。
難解な資料でも理解してくれて、質問の意図も的確に理解した上で、わかりやすく説明してくれます。あなた専門の講師のような存在です。詳しくは動画もあるので、こちらを見てください。
難解で読む気もしないしりょうありますよね。そう、厚生労働省が出している資料やQ&Aなど。どこにどう書いてあるのか、調べる気も失せる・・・ってことないですか?私はあります(エヘン)。
そんなときに、このNotebookLMを使えば、ここにこう書いてあるから、これはこうしなきゃだめだよ、とかちゃんと根拠も見せてくれながら教えてくれるのです。
そして、今日はそのNotebookLMが進化した話を。
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NotebookLM、音声概要の日本語対応が凄い
このNotebookLMでは、音声概要という機能があり、指示した通りに資料の情報を対話形式の音声で解説してくれるのです。
ちょっと動画を作っていますので、これを見てください。
実はこれ、NotebookLMの音声概要を使って作られています。
そう、人間は誰もしゃべっていません。すべてAIが出力した音声です。
ものすごい自然じゃないですか?一切機械的な合成音声らしい感じはなく、抑揚や表現もほぼパーフェクト。
資料と指示された内容に基づいて、AIが自分で台本を作り、男性と女性として音声でしゃべっているのです。
どういうこと?と思った人、詳しく説明します。
NotebookLMならひとりポッドキャスト動画が作れる

流れはこんな感じです。
まずはChatGPTのDeep Researchをかけます。今回の動画で紹介したテーマは、訪問介護事業所の採用戦略で、大手介護系求人サイトと自社ホームページ、メリットとデメリットの比較というものでした。
ChatGPTが厚生労働省の資料なども含め、詳しい調査をして、レポートを作ってくれます。
このレポートのURLをコピーして、これをGoogle NotebookLMにアップロードします。これで、Google NotebookLMは資料を読み込み、完全に理解してくれます。
音声概要を出力する前に、「カスタマイズ」で音声を作る前の設定を与えます。
具体的な場面設定や、登場人物のキャラクターなどについて、ちょっと細かめに設定を入れます。あまり複雑すぎる設定だと、男女の発言が入れ替わってしまうこともありましたので、設定自体はシンプルにした方がいいと思います。聞き役と話し役のような関係、もしくはA派とB派みたいな対立構造などがいいと思います。
設定を入力したら音声概要を作成すると、ちょっと時間がかかりますが、音声データを作ってくれます。音声データは先に紹介した動画の通りです。
この音声データを動画編集ソフトで入れて、動画を作ります。動画のキャラクターはChatGPTで作成しています。
ということで、一本動画を作成しています。
対話型の動画って、ずんだもんとかありますけど、気軽に見れて、わかりやすくすっと入ってくることが特徴ですよね。共感を得やすい部分があります。
でも、対話式で二人のセリフを考えて、音声を作成して、テンポや間を作りながら、しかも感情の抑揚なども乗せて・・・って、考えただけでも結構な労力がかかります。
これをAIで全自動で、しかも複雑な内容でもしっかりわかりやすく解説してくれるのは本当に凄い。
介護施設や事業所での活用方法
あまり需要はないかなと思いましたが、Youtube公開後も案の定再生回数は伸びず。まあ、そんなものだろうと思うのですが、もう少し広くマスをターゲットにしたものだと延びるのかもしれないんですけど。
ちなみに、介護の施設や事業所でこれをどんなことに活用するといいかと。具体的な事例を挙げていきます。
- 事業所で作成したBCP(業務継続計画)の運用についての研修をこの音声データにする
(BCPの資料をもとに音声で伝えてくれる。いつでもどこでも聞ける) - 制度改定の際には厚生労働省の解釈通知をまとめて、自事業所の提供サービスの変更部分を解説してもらう
カスタマイズで具体的に指示をしておけば、どんなことを強調してほしいかなど、チューニングすることができます。
全部無料でできることなので、ぜひみなさんの事業所でも試してみてください。