情報の信頼性とは何か。検索エンジンは情報の真偽を判別できるのか?

いま問いたい、情報の信頼性とは

ウェブの今、情報の信頼性とは何か

2018年もあと数日で終わろうとしています。
平成最後のクリスマスだとか、
平成最後の大晦日だとか、
なんでもかんでも平成最後のとつければいいってものじゃないでしょう。

でも、平成最後の天皇誕生日であるわけで、来年からは今日12月23日は祝日じゃなくなるんですね。
年末のこの日が祝日じゃなくなることで
我が家の大掃除が来年以降はかどらなくなる危惧もあります。
そんなことはさておき。

WELQ問題

昨年このブログで紹介したWELQ問題以降、
グーグルをはじめとする(っていうかグーグル一強ですが)検索エンジンの検索順位決定システムも大きく揺らぎ
検索エンジンの信頼性・情報の信頼性ってそもそも何なんでしょう、という疑問と向き合う日々です。

今月に入ってもやはり検索の順位変動はめまぐるしく、
グーグル側でも検索順位決定プログラムのアップデートを繰り返しているんだろうと思われます
私たちが制作に携わらせていただいた事業所様のサイトの順位も
やはり上位に行ったり落っこちたりといった動きを見せており、非常に悩ましい状況が続いています。

WELQ問題のおさらい記事

SNSの発展と情報リテラシー

情報を誰でも気軽に発信できる時代に

ツイッターやフェイスブック、インスタグラムといったSNSが急速に広まることで、
誰もが気軽に情報を全世界に向けて発信できるようになりました
昔のように、ホームページをつくるためにせっせとHTMLの勉強なんてしなくても、
リアルタイムに情報を発信できる時代、
それ自体は非常に喜ばしいことです。

ただ、義務教育で情報教育を受けるといってもたかが知れているもので、
悪意のある情報や過激な情報がネット上を駆け巡ることも多くなりました。
刺激やインパクトのある情報を求める傾向が強いため、
過激な情報が拡散され、インパクトの弱い情報を駆逐していきます

医療情報もしかりです。
「余命半年のがんが治った」なんてインパクトある情報を載せて、
関心を集め、バズが集まり、リンクを集めることができれば、
その真偽はさておいて、検索エンジンは順位を上げていく
のです。

検索エンジンで上位表示されていれば、
人はそれを信頼できる情報としてとらえてしまう
のです。

情報の真偽を判断する能力

正しいか正しくないか、
情報の真偽を判別する能力をグーグルは持っていない
のです。
グーグルの順位決定はあくまで、
よそからたくさんリンクがされているかどうか、
情報の量(テキスト)が関連するキーワードを中心に膨らんでいるか、
ページの表示速度やモバイル対応ができているか・・・など、
情報の真偽や情報に対する批判や苦情などを検索順位に反映することはできないのです。

そして、その情報を発信した側が責任を問われることもなく、
また同じように偽情報に踊らされる人も出てくるのです。

情報リテラシー自体が低下しているわけではないと思いません。
もともと情報リテラシーについての教育が不十分なのですから、
いまさらそれが問題なわけではないけれど、それを放置し続けているのも事実です。
さらに、過激な情報がもてはやされ、検索で優位に立ち、そこに広告収入や利益がついてくる
これがスパイラルのようにどんどん過激になっていくわけです。

人はインターネット上で何を信じればいいのでしょう

検索エンジンが詐欺の片棒を担ぐ

WELQ問題で、グーグルは情報の発信者に注目し、
信頼できる発信者からの情報の質が高いものとし、
医療機関がオフィシャルに出している情報を優先的に上位表示するように変更した、といいますが、
いまだに眉唾物の医療情報が上位に顔を出しています。
むしろ、ますます検索エンジンの質は混乱しているような印象を受けます。

検索エンジン(グーグル)としては、悪意のある情報を信頼性の高い情報として上位表示しているわけですから、
詐欺の片棒を担いでいる
ような状態です。
もちろん、これをよしとするわけではありません。

グーグルが情報の正しさを判断できる時代に向けて

検索エンジンはアップデートを繰り返しています。
グーグルには世界トップクラスの頭脳が集結しているわけですから、
この状況もいつか打開できるようになるのではないでしょうか。

ひょっとしたらいつか、
グーグルは情報の正しさを判断できる日が来るのかもしれません

私たちにできることは、正しい情報を正しく伝えること

今日の検索順位が低いから、
明日のアクセスを少しでも稼いで広告収入を増やしていこう、ということではなく、
未来に向けて正しい情報を蓄積していくことが大事なんじゃないかなと思います。

追記:検索エンジンも変わる、情報発信者の権威性を評価

Googleもこの問題を重視し、情報の信頼性を重視するようになりました。

E-A-Tという評価基準のもと、誰が書いた記事かを重視するようになりました。執筆者・監修者の権威性やドメインの価値を重視しています。

古くて信頼性の高いドメインを使えば上位表示できるという側面はあり、ドメイン優位の方向性に動いて中古ドメインの価値が高くなるという動きも過熱したため、またコンテンツ重視に揺り戻しされる。このような繰り返しでより精度の高い情報が上衣記事として評価されるようになっていくことを期待します。

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