2026年はAIを使いこなしたい介護職員・管理者必見、AIフレンドリーへの第一歩

AIフレンドリー、AIを使いこなす

2026年こそAIを使いこなしたいあなたへ

2026年を迎えるにあたり、
「今年こそAIをちゃんと使えるようになりたい」と考えている介護職員や管理者は少なくないはずです。

インターネット上では、
AIが一気に便利になるプロンプト、
ツールやモデルの比較、
設定を少し変えるだけで成果が出るといった情報が多く出回っています。

それらを否定するつもりはありません。
ただ、現場で実際に起きていることを見ると、
そうした情報を追いかけても、業務の中でAIが定着しないケースが多いのが現実です。

AIに触ったことはある。
便利そうだとも思った。
画像が作れるのは面白い。
それでも、「業務で使うレベルで十分に使いこなしている」とは言い切れない。

AI強者、AIマスター、AIを使いこなせる人とそうでない人はどう違うのか?
この記事では、その理由を
ツールやスキルではなく、AIとの向き合い方という観点から整理します。

AIが出した結果に対する「違和感」の正体

AIを使いこなすケアマネ

AIに何かをお願いしてみたとき、
返ってきた内容を見て「これじゃない」と感じた経験は、多くの人にあると思います。

文章としては間違っていない。
画像もそれなりに整っている。
プログラムも動く。

それでも、
「自分が求めていたものとは違う」
という違和感が残る。

このとき、
「プロンプトが悪かったのか」
「ツール選びを間違えたのか」
と考えがちですが、問題はそこではありません。

多くの場合、AIとゴールを共有できていないのです。

AIに渡しているのは「作業」だけになっていないか

AIに依頼するとき、
無意識のうちに次のような頼み方になっていないでしょうか。

「この文章を分かりやすく書いてほしい」
「この内容を要約してほしい」
「この条件で画像を作ってほしい」

これらは一見、問題のない指示に見えます。
しかし、ここでAIに渡しているのは
作業やプロセスだけです。

一方で、次の情報は渡していません。

  • それを読んだ人に、どう感じてほしいのか
  • どんな行動につながってほしいのか
  • 何を理解して、何は理解しなくていいのか

つまり、
「これをやってほしい」は伝えているが、
「なぜそれをやるのか」「どこにたどり着きたいのか」
が共有されていない状態
です。

だからAIのアウトプットは「ズレる」

AIは、与えられた情報の範囲でもっともそれらしいアウトプットを作ります。

しかし、ゴールが共有されていなければ、AIは「正しそうなもの」「一般的なもの」を返すしかありません。

結果として、

  • 論理的には合っている
  • 表現も丁寧
  • でも、現場では誤解を生んでしまいかねない

そんなアウトプットが出来上がることがあります。

これはAIが悪いわけではありません。
ゴールが分からないまま、作業だけを任されているその結果です。

これがAIに使い慣れていない人が感じている違和感の正体です。

「これをやって」ではなく、「どうなりたいか」から始める

AIを業務で使える感覚がある人は、
最初から作業を投げていません。

まず共有しているのは、
「完成形」ではなく「到達したい状態」です。

たとえば、

  • 読んだ職員が、余計な不安を感じない状態にしたい
  • 利用者や家族が、問い合わせをしなくても理解できるようにしたい
  • 説明する側が、毎回言い直さなくて済むようにしたい

こうしたゴールを先に置いた上で、
「じゃあ、そのためにはどう整理するのがいいか」
をAIと一緒に考えます。

このときAIに求めているのは、答えや完成品ではありません。

ゴールにたどり着くための考え方や構造です。

プロセスを丸投げするのではなく、構築を一緒にやる

AIに作業だけをさせようとしたら、AIはただのロボットや電卓にすぎません。

しかし、ゴールから一緒に考えると、
AIは目標を共有するパートナーになります。

  • 何を優先するか
  • どんな順番で伝えるか
  • あなたが思い描いていたプロセスよりも効果的な方法はないか

こうした部分を一緒に組み立てることで、アウトプットのズレは大きく減っていきます。
読者が理解できる形に落とした本文です。

これを出来る人がAIを使いこなす人、つまり「AIフレンドリーな人」なのです。

AIフレンドリーな人とは何か

AIフレンドリーな人は、特別な操作や高度なプロンプトを使っているわけではありません。

違いは、AIに何を任せているかです。

AIに慣れていない状態では、AIは文章作成や要約、画像生成といった「作業を代行する存在」になりがちです。
人はその結果を見て、使えるかどうかを判断します。

一方で、AIフレンドリーな人は、
AIを作業の実行役ではなく、
考え方や構造を整理する段階から関わる存在として使っています。

完成した答えを求める前に、
どこに向かいたいのか、
何を判断材料にするべきかを共有し、
そこからどう進むかを一緒に組み立てる。

この使い方の違いが、
AIを「便利なツール」で終わらせるか、
「業務で使える存在」にするかを分けています。

私はAIをこう使っている

介護業界でAIフレンドリーな人の部類に確実に入るだろう私自身の話を事例に挙げます。

試しに、AIに過去の会話履歴をもとに
「自分はどんな用途でAIを使っているのか」をchatGPTに確認してみました。

その結果、最も多かったのは
思考整理や壁打ち、確認といった用途でした。

正直なところ、
個人的にはプログラムのためのコード作成や、
より専門的な作業での利用が多いと思っていました。
しかし、実際の傾向を見るとそうではありませんでした。

むしろ、

  • 考えがまとまっていない段階で相談する
  • 自分の理解がズレていないかを確認する
  • 言語化できていない違和感を、そのまま投げる

といった、答えを出す前の段階でAIを使っている割合が高かったのです。

この結果を見て感じたのは、
特別な作業のためにAIを使っているというより、
思考の補助としてAIを使っているということでした。

だからこそ、
「何かを作るぞ」と構えた場面だけでなく、
何でもない判断や整理の場面でもAIを開いている。
その積み重ねが、この利用傾向につながっているのだと思います。

そして、AIは私自身の考え方の特性などを深く学習することができ、より私にあわせてカスタマイズされた回答を返していくことができるようになるのです。

AIに慣れていない人が、最初にやるべきこと

ここまで読んで、
「なるほど、こういう使い方をするのか」と感じた一方で、
「とはいえ、いきなり同じようには使えない」と思った人もいるかもしれません。

それで問題ありません。
AIフレンドリーになるために、最初から同じ使い方をする必要はありません。

最初の一歩は「答えを求めない問い」をすること

AIに慣れていない段階でやりがちなのは、
「とりあえず答えをもらおう」とすることです。

そうではなく、最初は次のような使い方で十分です。

何かを決めなければならないとき。
言語化できない違和感を感じているとき。
頭の中が散らかっているとき。

その状態のまま、
「今こういう状況で、ここが引っかかっているけれど、あなたはどう思う?」
と投げてみる。

この時点では、
正しい答えが返ってくるかどうかは重要ではありません。

考えを外に出すことが目的です。

「確認」に使うだけでも十分価値がある

次にやりやすいのは、確認用途です。

  • この理解でズレていないか
  • こう受け取られそうだが問題ないか
  • 説明が足りていない部分はどこか
  • あなたがこのケアを受ける立場だとしてどんなことに不安を感じるか

こうした確認は、
一人で考えていると行き詰まりやすい部分です。

AIを使うことで、
自分の考えを一度外に出し、
別の見方があるかどうかを確認できる。

これだけでも、
AIを業務に使っている感覚はかなり変わります。

うまくいかなくても、それは失敗ではない

最初のうちは、
AIの返答を見て「やっぱり違うな」と感じることも多いはずです。

ただ、それは失敗ではありません。

むしろ、
「どこが違うと感じたのか」を言葉にできた時点で、
考えは前に進んでいます。

AIは、一発で正解を出すための道具ではなく、
試行錯誤を前提に使うものです。

この前提を持てるかどうかが、
AIに慣れていくかどうかの分かれ目になります。

小さく使い続けることが、一番の近道

AIフレンドリーになるために必要なのは、特別な知識やテクニックではありません。

  • 日常的に使う
  • 迷ったときに開く
  • 完成していなくても投げる

この積み重ねだけです。

最初は、
「AIに相談するほどでもないかな」と思う場面ほど、
使ってみると効果を感じやすい。
そして、むしろそのような場面ほど、自分の性格や考え方などが表面化しやすく、AIがあなたという存在を学習するもってこいの情報となるのです。

そうした小さな使い方が、
やがて業務の中で自然な形になっていきます。

2026年に向けて

2026年にAIを使いこなしている人は、
突然何かができるようになった人ではありません。

少しずつ、
AIに相談することに慣れ、
考えを外に出すことに慣れ、
ズレを修正するやり取りを積み重ねてきた人です。

今日から大きく変える必要はありません。
まずは、一つだけ使い方を変えてみる

それが、
AIフレンドリーになるための第一歩です。

本格的にAIで業務改善したい、でも自分たちだけではちょっと心配、アドバイスしてくれる人が欲しい、という方は一度、気軽にご相談ください。メールやLINEを通した質問に対して無料で回答しています。

2026年、AIを使いこなして過去最高と呼べる一年にしていきましょう。

介護福祉のウェブ制作ウェルコネクト

編集:
介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト編集部(主任介護支援専門員)

ケアマネジャーや地域包括支援センターなど相談業務に携わった経験や多職種連携スキルをもとに、介護福祉専門のウェブ制作ウェルコネクトを設立。情報発信と介護事業者に特化したウェブ制作サービスとAIを活用した業務改善提案を行う。

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