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~介護事業所サイトにも求められる“モバイル対応”の基本~
※この記事は2015年3月の記事を、2025年に現在の状況に合わせて一部加筆・修正したものとなります。
1. Googleが発表した「モバイルフレンドリー」アルゴリズムとは
Googleは、検索順位を決定する要素にスマートフォン対応かどうかを組み込むと発表しました。
参照:ITmedia
2015年4月21日(通称:モバイルフレンドリー・アップデート)以降、
スマホで検索を行った際、モバイル対応していないサイトは順位が下がる可能性があるとされています。
これまでGoogleは、検索結果の横に「スマホ対応」ラベルを表示するなど、
サイト運営者にモバイル最適化を促す姿勢を示していましたが、
今回はいよいよ“順位”という実質的な評価指標に踏み込んだ形です。
2. 影響を受けるのは「モバイル検索」
今回の変更は、モバイル端末(スマートフォン)での検索結果に限定して反映されます。
PCでの検索順位には直接影響しませんが、
今や介護施設を探す利用者・家族の多くはスマートフォンで検索を行っています。
つまり、
「PCでは上位なのに、スマホでは下がっている」
という状況が起こり得るということです。
3. 介護事業所サイトへの影響
介護業界全体で見ると、まだモバイル対応が進んでいない事業所サイトが多いのが現実です。
一方で、大手ポータル型の施設検索サイトや求人サイトはすでに完全対応しており、
今後はスマートフォンでの検索結果でその差が一層広がる可能性があります。
介護サービスの利用検討者や求職者がスマホで情報を探す割合は年々増加しています。
ページが見づらかったり、ボタンが押しづらかったりするだけで、
「問い合わせ前に離脱する」ケースは珍しくありません。
モバイル対応はSEO対策であると同時に、
ユーザー体験(UX)を損なわないための最低限の設計でもあります。
4. どんな対応が必要か
モバイル対応といっても、単に画面サイズを縮小すればいいわけではありません。
次の3点を意識して設計・改修を行うのが理想です。
| 対応内容 | 目的 | ポイント |
|---|---|---|
| レスポンシブデザイン化 | PC・スマホ・タブレットで同一URLのまま表示を最適化 | サイト管理が容易でSEO的にも有利 |
| 文字・ボタンサイズの調整 | 高齢者・家族が見やすく操作しやすいUI設計 | 「押しやすさ」「読みやすさ」が信頼につながる |
| ページ速度の最適化 | モバイル環境での読み込み遅延を防止 | 画像の圧縮や不要スクリプト削除が有効 |
特に介護事業所のように地域密着型の事業では、
「電話で問い合わせ」「地図で確認」「スタッフ募集を見る」といった行動がスマホ中心になっています。
これらの動線をシンプルに整えるだけでも、問い合わせ率は大きく変わります。
5. コストを抑えながら対応するには
介護報酬改定などで経営環境が不安定な時期に、
新しいサイト対応に予算を割くのは難しいという声も多く聞かれます。
ただ、今は既存サイトをレスポンシブ対応へリニューアルするコストも大幅に下がっています。
部分的な改修(トップページやお問い合わせフォームの最適化など)でも、
検索順位の維持や利用者満足度の改善には十分効果があります。
制作会社に相談する際は、
「フルリニューアル」ではなく「段階的なモバイル対応」
という選択肢も検討してみてください。
6. まとめ:モバイル対応は“今後の標準”
Googleのアルゴリズム変更は、単に検索順位の話ではありません。
利用者がどんな端末で、どんな見え方で施設情報を見ているか──
そこに寄り添えるかどうかが、今後の信頼構築の分かれ目になります。
介護事業所サイトにおいても、
「スマホで見やすい」=「安心して選ばれる」 という図式が当たり前の時代。
今のうちに、サイトのモバイル対応を進めておくことが、
未来の問い合わせ数とブランド信頼を守る第一歩になります。

編集:
介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト編集部(主任介護支援専門員)
ケアマネジャーや地域包括支援センターなど相談業務に携わった経験や多職種連携スキルをもとに、介護福祉専門のウェブ制作ウェルコネクトを設立。情報発信と介護事業者に特化したウェブ制作サービスとAIを活用した業務改善提案を行う。





“Google、スマートフォン非対応サイトの検索順位を下げるアルゴリズムを導入へ” への1件のフィードバック